ブログ

ママ必見!乳児との防災、これだけは備えたい安心リストと行動計画

赤ちゃんを抱えながら「地震や台風が起きたら、この子をどう守ればいいんだろう」と不安に感じていませんか。断水や停電、物資不足、避難所生活など、災害時はただでさえ大変な状況の中で、授乳・おむつ替え・睡眠・体温管理など、乳児特有のケアも続けなければなりません。このページでは、「防災 乳児」で検索したママ・パパが知りたい情報をまとめて、赤ちゃんを守るために今すぐできる準備と行動を、分かりやすく整理して解説します。

この記事を読むと、乳児向けの非常持ち出し袋に何を入れるべきか、自宅にどんな防災グッズや備蓄をどれくらい用意すればよいか、地震発生直後から避難所での生活までの具体的な行動手順がイメージできるようになります。また、抱っこ紐やベビーカーの使い分け、安全な避難経路の考え方、避難所での授乳やミルク作り・おむつ交換・離乳食・アレルギー対応、乳児の体調管理と心のケアまで、赤ちゃん連れならではのポイントも網羅しています。

さらに、家族で共有したい防災計画の立て方、地域の避難所や支援体制の確認方法、母子手帳や医療情報の持ち出し方、災害時の正確な情報収集と冷静な判断のコツなど、「もしものとき」に慌てず動けるための実践的な知識も身につきます。結論として、乳児との防災対策は、特別なことではなく「事前の備え」と「行動のイメージトレーニング」がすべてです。この記事を最後まで読むことで、今日から少しずつでも準備を進め、赤ちゃんとママ・パパの安心を守るための具体的な一歩を踏み出せるようになるでしょう。

1. 乳児を守る防災の基本

乳児と暮らす家庭の防災対策では、大人だけの家庭とは異なる視点が必要です。特に、生後まもない赤ちゃんは自分で身を守ることができず、体温調節や栄養補給もすべて大人に依存しています。そのため、「いつか来るかもしれない災害」のためではなく、「いつ起きてもおかしくない災害」に備える意識で、平常時から具体的な準備と行動計画を整えておくことが重要です。

ここでは、乳児を守る防災の「基本の考え方」と「親としての心構え」を整理し、後の章で扱う具体的な備蓄や非常持ち出し袋の中身、避難行動のポイントを理解しやすくする土台をつくります。

1.1 災害から乳児を守る重要性

地震・台風・豪雨・停電・断水などの災害は、どれも乳児にとって生命に直結する重大なリスクを伴います。成人であれば我慢できる寒さや空腹、多少の環境の変化も、乳児には大きな負担となり、脱水症状や低体温症、感染症などにつながるおそれがあります。「大人が何とかなるから大丈夫」ではなく、「乳児には別のリスクがある」と理解して備えることが欠かせません。

特に日本は、地震や台風、集中豪雨などの自然災害が多い国です。内閣府の防災情報(
内閣府 防災情報
)でも、家庭での備えや避難行動の重要性が繰り返し呼びかけられています。そこに「乳児がいる」という条件が加わることで、必要な準備や優先順位はさらに変わってきます。

乳児を守るうえで特に注意すべきポイントを整理すると、次のようになります。

災害時の状況・リスク 大人への影響 乳児特有の影響・注意点
断水・水道水の安全性低下 飲み水や調理用の水が不足する ミルクの調乳に安全な水が必須であり、不足すると栄養補給ができない。
離乳食の準備や食器の洗浄ができず、衛生状態が悪化しやすい。
停電・暖房や冷房の停止 暗闇への不安や不便、情報収集の困難 体温調節機能が未熟なため、暑さ・寒さの影響を受けやすい。
室温の変化によって、脱水症状や低体温症のリスクが高まる。
飲料・食料の入手困難 空腹や栄養バランスの乱れ ミルクや離乳食が途切れると、短期間で体重減少や体調悪化に直結する。
アレルギー児の場合、支援物資の食材が合わない可能性がある。
避難所生活・慣れない集団生活 プライバシーの不足やストレス 夜泣きやぐずりで親子ともに休息が取りづらい。
多くの人と同じ空間で過ごすため、感染症への暴露リスクが高まる。
建物の揺れ・落下物 家具の転倒やガラスの飛散によるケガ 自力で身を守れないため、抱いている大人が倒れたり、ベビーベッド周りに物が落下すると重大な事故になりやすい。

このように、同じ災害でも大人と乳児では受ける影響が大きく異なります。乳児を守る防災では、「ライフラインが止まったとき」「避難所へ移動するとき」「自宅で待機するとき」のそれぞれで、赤ちゃんにとって何が危険になるかを具体的に想像し、対策を事前に決めておくことが大切です。

また、災害が長期化した場合、自治体からの支援物資やボランティアによる支援が届くまでには時間差が生じることがあります。特に乳児用ミルク、おむつ、離乳食などは数量が限られていたり、種類を選べなかったりすることも想定されます。「支援が来るまでの数日間を、家族だけで何とかしのげるだけの準備をしておく」という発想が、乳児と家族の安心につながります。

東京都などの自治体も、家庭での備蓄の重要性を具体的に示しています(
東京都防災ポータル
)。居住地域のハザードマップや避難情報に目を通し、乳児がいる家庭ならではのリスクを把握しておくことが、日頃からの第一歩です。

1.2 防災 乳児のための心構え

乳児との防災では、防災グッズや備蓄品をそろえることと同じくらい、「どう考え、どう判断し、どう動くか」という親の心構えが重要です。災害時は、予想外の出来事が重なり、冷静な判断が難しくなります。そのなかでも赤ちゃんの安全を最優先し、落ち着いて行動するために、平常時から意識しておきたいポイントがあります。

まず意識したいのは、「完璧を目指しすぎない」ことと「最悪の状況を一度は具体的に想像しておく」ことのバランスです。防災というと、あれもこれも用意しなければと不安になりがちですが、一度にすべてを整えようとすると負担が大きく、挫折の原因にもなります。むしろ、最低限「これだけは守る」という優先順位を決め、小さなステップで準備を積み上げていく方が現実的です。

一方で、実際の災害時には「夜間に大きな揺れが来る」「悪天候のなかを抱っこで避難する」「片方の親が不在のときに発生する」など、最も起きてほしくない状況が起こる可能性もあります。そのため、心構えとして次のような点を押さえておくと、いざというときに慌てにくくなります。

心構えのポイント 具体的に意識したいこと
「乳児最優先」の行動基準を決める 自分の荷物よりも赤ちゃんの安全確保を優先する。
貴重品や大切な物より、ミルク・おむつ・防寒具など生命に直結する物を優先して持ち出す。
「一人でも動ける」準備をしておく 片方の保護者が不在でも、抱っこ紐や簡易な非常持ち出しセットで避難できるようにしておく。
実際に赤ちゃんを抱いて玄関から避難場所まで歩くイメージを持っておく。
情報に振り回されすぎない 災害時はさまざまな情報が流れるため、まずは自治体からの公式情報や気象情報を優先して確認する。
通信障害を想定し、ラジオや防災アプリなど複数の手段を用意しておく。
「できることから」とらえて継続する ミルクやおむつの買い足しのタイミングで、少し多めにストックし備蓄に回すなど、日常の買い物に防災を組み込む。
月齢の変化に合わせて、非常持ち出し袋の中身を見直す。
周囲の人や地域とつながる 近所に子育て中の家庭や高齢者がいれば、互いに助け合えるよう日頃から挨拶を交わし、顔の見える関係をつくる。
自治体や地域の防災訓練・子育て支援窓口の情報を把握しておく。

心構えのなかでも特に大切なのは、「自分たち家族だけで抱え込まない」意識を持つことです。避難所や地域の支援体制は、乳児のいる家庭に配慮した対応をしてくれることも多く、必要なことは遠慮せず相談することが重要です。NHKの防災情報サイト(
NHK 防災・災害情報
)などでも、災害時に役立つ基礎知識や心得が紹介されています。こうした公的な情報源を、平常時から家族で共有しておくと安心です。

また、乳児を守る防災は、親だけが背負うものではありません。祖父母やきょうだい、保育園・こども園、地域の人々など、「赤ちゃんに関わるすべての大人が、最低限の防災イメージを持っておくこと」が、いざというときの大きな支えになります。この後の章で、家庭での具体的な備えや行動計画について詳しく整理していきますが、その前提として、ここで挙げた「重要性」と「心構え」を家族全員で共有しておくことが出発点となります。

2. ステップ1 家庭での防災準備を整える

災害はいつ起こるかわからず、特に自分で動けない乳児を守るためには、平常時から自宅で防災準備を整えておくことが何よりの「命綱」になります。ここでは、乳児のいる家庭が優先して備えたい「非常持ち出し袋」と「自宅備蓄」の具体的な内容と、準備のポイントを詳しく解説します。

内閣府の防災情報のページでも、家庭での備蓄や非常持ち出し品の重要性が示されていますが、乳児がいる場合は、一般的な防災グッズに加えて、月齢・体調・アレルギーなどに応じた専用の準備が不可欠です。

2.1 必ず用意したい乳児向け非常持ち出し袋

非常持ち出し袋は、「発災直後から避難所や安全な場所にたどり着くまでの時間」を乗り切るための最小限のセットです。乳児用と大人用はできるだけ分け、乳児用はすぐに背負えるリュックタイプにしておくと、抱っこ紐と併用しやすくなります。

目安として、乳児用非常持ち出し袋には「少なくとも1日分、可能であれば2〜3日分」の必需品を入れておきます。以下は、乳児向け非常持ち出し袋の主な中身と目的を整理した一覧です。

乳児向け非常持ち出し袋に入れておきたい主なアイテム
カテゴリー 具体的なアイテム 目的・ポイント
授乳・栄養 液体ミルク、粉ミルク、小分けスティック、哺乳瓶、使い捨て哺乳瓶パック、授乳ケープ 慣れたメーカーのミルクを中心に、調乳が不要な液体ミルクも用意しておくと停電時に安心
排泄 紙おむつ、おしりふき、おむつ替えシート、防臭ポリ袋 1日あたり10〜12枚を目安に、少なくとも1〜2日分をセット。衛生とにおい対策が重要
衣類・防寒 肌着、ロンパース、カバーオール、靴下、スリーパー、大判ガーゼ・ブランケット 季節を問わず「重ね着」で体温調節できるように準備。汚れた際の着替えも想定する
衛生・健康 母子手帳のコピー、乳児用体温計、常備薬、ガーゼハンカチ、消毒用アルコール(大人用)、マスク(保護者用) 乳児用の薬は必ず小児科で処方されたものを。発熱や体調の変化を早めに把握できるようにする
心の安定 お気に入りのおもちゃ、絵本、タオルやブランケット、おしゃぶり いつも使っているものがあることで、乳児の不安やぐずりを和らげる
その他 ビニール袋、チャック付き袋、使い捨てスプーン・コップ、小さめのバスタオル 汚れ物の仕分けや簡易スタイの代用など、多目的に使えるものをそろえる

非常持ち出し袋は「玄関付近」「寝室の出入り口付近」など、片手で持ち出せる場所に置き、半年に一度は中身の入れ替えとサイズ・月齢の見直しを行いましょう。

2.1.1 ミルクと哺乳瓶の備え方

乳児の命を守るうえで、最も優先度が高いのがミルクと安全な水の確保です。完全母乳の家庭であっても、災害時は母親の体調悪化やストレスで母乳量が一時的に減ることがあるため、最低限のミルクと授乳グッズは必ず用意しておきます。

ミルクの準備では、次のポイントを意識します。

ミルクと哺乳瓶を備える際のポイント
項目 具体的な備え方
種類 日常的に使っている粉ミルクに加え、常温保存できる液体ミルクを数本備蓄しておくと、停電時や断水時に役立つ
量の目安 普段の授乳回数と1回量から、少なくとも1〜2日分、可能なら3日分を非常持ち出し袋に、小児の月齢に合わせて自宅備蓄はさらに多めに用意する
硬度の高いミネラルウォーターは避け、「赤ちゃんのミルク作りに使える」と表示された軟水や、市販のベビー用の水を準備する
哺乳瓶 普段使いの哺乳瓶に加え、使い捨ての哺乳瓶パックや、紙コップなどの代用品も用意し、消毒が難しい状況に備える
消毒 煮沸や電子レンジが使えない場合を想定し、使い捨て哺乳瓶、アルコール綿(哺乳瓶の外側用)、清潔なガーゼなどを準備しておく

母乳育児の場合でも、授乳ケープや大判のバスタオルがあると、避難所など人目が気になる場所での授乳がしやすくなります。また、母親自身の水分・栄養補給も重要なため、経口補水液や個包装のおにぎり・栄養補助食品など、大人用の食品も非常持ち出し袋に少量入れておくと安心です。

2.1.2 おむつとおしりふきの選び方

災害時はおむつ替えの頻度を減らしてしまいがちですが、長時間の着用は肌トラブルや感染症の原因になります。非常持ち出し袋には、最低でも1〜2日分のおむつを入れておきましょう。

紙おむつとおしりふきの準備ポイントは次のとおりです。

  • サイズは「今ちょうど」より少し大きめも用意し、成長しても合うようにしておく(半年ごとの見直しが目安)

  • 新生児〜生後6か月頃は1日10〜12枚程度を目安に、非常持ち出し袋には1〜2日分、自宅備蓄には少なくとも3日〜1週間分を準備する

  • おしりふきは、ノンアルコール・無香料タイプを選び、手や顔の汚れを拭く用途も想定して多めに入れておく

  • おむつ替え用の防水シートや大判ビニール袋があると、避難所や屋外でも衛生的におむつ替えができる

  • 使用済みおむつを入れるための防臭機能付きポリ袋を準備し、においと衛生面の対策をしておく

おむつかぶれ予防の軟膏やワセリンなど、普段から使用しているスキンケア用品も小さな容器に分けて非常持ち出し袋に入れておくと、災害時の皮膚トラブルを軽減できます。

2.1.3 着替えと体温調節グッズ

乳児は自分で体温調節ができないため、季節や気温の変化に応じて素早く対応できる着替えと防寒・暑さ対策グッズが欠かせません。特に避難所では室温の調整が難しいことも多いため、重ね着しやすい衣類を中心に準備します。

季節別に備えておきたい乳児の衣類・体温調節グッズ
季節 主なアイテム ポイント
通年 短肌着・長肌着、ロンパース、カバーオール、靴下、大判ガーゼやブランケット、スリーパー 汚れたときの着替え用に、非常持ち出し袋には各1〜2枚、自宅備蓄ではさらに余裕を持って用意する
薄手のロンパース、汗取りパッド、冷感タオル、携帯用扇風機(大人が使用)、日よけ付き帽子 汗をこまめに拭き、熱中症対策として風通しのよい服装と日差し対策を心がける
厚手のカバーオール、フリース素材の上着、ニット帽、レッグウォーマー、湯たんぽ代わりのペットボトル(大人用) 直接カイロを乳児の肌や衣類の上から当てないようにし、大人の体温やブランケットで調整する

大判のガーゼケットやバスタオルは、ブランケット、授乳ケープ、日よけ、敷物など多目的に使えるため、非常持ち出し袋に1枚、自宅備蓄に数枚備えておくと非常に便利です。

2.1.4 薬と衛生用品のチェック

災害時は医療機関をすぐに受診できないこともあり、普段から飲んでいる薬や、最低限の衛生用品をそろえておくことが重要です。ただし、乳児用の薬は自己判断で選ばず、必ず小児科医に相談したうえで処方されたものを備蓄します。

薬・衛生用品の準備では、次の点を確認しましょう。

  • 乳児用の解熱剤や整腸剤など、主治医から処方された薬を数日分、母子手帳の情報と一緒に防水性の袋に入れておく

  • 乳児用体温計(測定が早いタイプ)を非常持ち出し袋に1本、自宅備蓄用にも予備を1本用意する

  • ガーゼハンカチ、コットン、滅菌ガーゼ、綿棒(ベビー用)など、傷や鼻水ケアに使えるものを小さなポーチにまとめておく

  • 消毒用アルコールやアルコール綿は、主に大人の手指や哺乳瓶の外側の消毒用として準備し、乳児の肌には直接使い過ぎないようにする

  • 保護者用のマスクや使い捨て手袋を用意し、避難所や人が密集する場所での感染症対策として活用する

東京都の防災ホームページでは、家庭で備えておきたい救急用品の例も紹介されています。こうした公的な情報も参考にしながら、自分の子どもの体質や持病に合わせて内容をカスタマイズしましょう。

2.1.5 安心を与えるおもちゃと絵本

乳児にとって、普段から触れているおもちゃや絵本は「安心の象徴」です。災害時は大人も不安になりがちですが、その空気は乳児にも伝わります。いつもの遊び道具を持ち出せるかどうかが、乳児の心の安定に直結することを意識して準備しましょう。

  • 普段よく遊んでいる小さめのおもちゃ(音の出るもの、にぎりやすいものなど)を2〜3個、非常持ち出し袋に入れておく

  • 布絵本やボードブックなど、破れにくく軽い絵本を1〜2冊選び、避難所での待ち時間に読めるようにする

  • お気に入りのタオルやブランケット、おしゃぶりなど、「これがあれば落ち着く」というアイテムを1つ必ず入れておく

  • 誤飲の危険がある小さな部品がついたおもちゃは避け、月齢に合った安全なものを選ぶ

避難生活が長引くと、大人も余裕を失いやすくなりますが、短時間でも乳児と遊ぶ時間をつくることが、お互いの心のケアにもつながります。そのための道具として、おもちゃや絵本も「必需品」と考えて準備しておきましょう。

2.2 自宅で備蓄すべき乳児用品

非常持ち出し袋が「まず逃げるためのセット」だとすると、自宅備蓄は「自宅で数日〜1週間以上生活を続けるためのストック」です。地震や台風の後、物流の停滞や停電・断水が長引くと、乳児用のミルクやおむつは特に手に入りにくくなります。

一般に、家庭での備蓄は1人あたり少なくとも3日分、可能であれば1週間分以上が推奨されています。乳児のいる家庭では、大人用の備蓄に加えて、乳児専用のストックを別枠で計画し、使った分を買い足していく「ローリングストック」を心掛けると管理しやすくなります。

自宅備蓄では特に、「水と食料」「停電時の明かりと暖房」「トイレ・ゴミ処理」を意識して準備します。

2.2.1 水とベビーフードの確保

水は、大人・乳児を問わず最優先で備えるべきものです。一般には1人1日3リットルが目安とされていますが、乳児の場合はミルク調乳や大人の飲料水分も含めて考え、家族全員分+余裕を持った量を準備します。

水の用途を整理すると、以下のようになります。

家庭で備える水の主な用途
用途 具体例 備蓄のポイント
飲料 大人の飲み水、母親の水分補給 ペットボトルで1人1日3リットルを目安に、少なくとも3日〜1週間分を用意する
ミルク調乳 粉ミルク用の水、哺乳瓶のすすぎ水 乳児用の軟水やベビー用の水を別に管理し、切らさないようローリングストックする
調理・衛生 ベビーフードの温め、手洗い、簡易な洗浄 飲用と分けて、ポリタンクなどに貯水しておくと、断水時にも安心

食料については、乳児の月齢に応じて、以下の点を意識して備えます。

  • ミルク期(〜生後5か月頃)は、普段使っているミルクを中心に、液体ミルクも含めて3日〜1週間分を目安に備蓄する

  • 離乳食期には、市販のベビーフード(レトルトパウチや瓶詰など)を活用し、普段から食べ慣れているメーカーや味の商品を中心にそろえる

  • アレルギーがある場合は、アレルゲンを含まないベビーフードをよく確認し、代替できる非常食(米粉パン、アレルギー対応クッキーなど)もあわせて備える

  • 賞味期限の長いベビーフードを選び、日常の食事に取り入れながら、使った分だけ買い足すローリングストック方式で管理する

なお、ベビーフードの活用方法や備蓄の工夫は、NHKの「そなえる防災」などでも紹介されています。災害時を想定し、「お湯がなくても食べられるか」「そのままでも飲み込みやすいか」といった視点で選ぶと安心です。

2.2.2 停電時の明かりと暖房

停電が長引くと、夜間の授乳やおむつ替え、体調確認が難しくなります。また、寒さ・暑さ対策が不十分だと、乳児の体調悪化につながるおそれがあります。安全に使える明かりと、火を使わない暖房・暑さ対策を中心に準備しましょう。

  • 懐中電灯は、両手が空くヘッドライトやランタンタイプを用意し、赤ちゃんを抱っこしながらでも周囲を照らせるようにする

  • 電池式や手回し式のライトを用意し、予備の乾電池も多めにストックする

  • ロウソクやカセットコンロの火は、転倒・火災・一酸化炭素中毒の危険があるため、乳児の近くでは極力使用を避ける

  • 冬場は、ブランケットやスリーパー、大人と一緒に暖をとれる寝具を中心に準備し、使い捨てカイロは乳児には直接使わず、大人の腰やポケットなどに貼って、抱っこで温もりを伝える

  • 夏場は、遮光カーテンやアルミシートなどで日差しを遮り、窓を開けて風通しを確保する。携帯用扇風機は乳児に直接風を当てすぎないように注意する

停電時に備え、日が暮れる前に授乳やおむつ替えを済ませる、寝る場所を早めに整えるといった「時間の使い方」も、日頃のイメージトレーニングとして家族で共有しておくと安心です。

2.2.3 簡易トイレとゴミ袋

乳児はおむつを使用するためトイレそのものは必要ありませんが、おむつの処分と、大人用のトイレの確保は非常に重要です。断水でトイレが使えない状況を想定し、簡易トイレとゴミ袋を備蓄しておきましょう。

  • 市販の簡易トイレ(便器にかぶせる袋と凝固剤のセット)を、家族人数×数日分を目安に備えておく

  • 簡易トイレがない場合に備え、厚手のゴミ袋と段ボール箱で代用できるよう、組み立て方を事前に確認しておく

  • 使用済みおむつやトイレ用の袋は、二重三重にして結べるように、さまざまなサイズのポリ袋を多めにストックする

  • におい対策として、防臭袋や凝固剤、消臭スプレーなどを用意し、避難生活中のストレスを減らす

  • 地域のごみ収集や仮設トイレの設置計画については、自治体の防災マップやホームページで確認し、平常時から家族で情報を共有する

特に集合住宅では、トイレやゴミ置き場が使えない状況も想定されます。「家の中で一時的にゴミを保管できるスペース」をあらかじめ決め、乳児のおむつゴミとその他のゴミを分けて管理すると、衛生面のリスクを減らすことができます。

3. ステップ2 災害発生時の行動計画を立てる

災害はいつ起こるかわからず、揺れや大きな音、停電などは乳児にとって大きなストレスになります。だからこそ、「揺れを感じた瞬間から避難生活までを時系列でイメージし、乳児を安全に守る行動を決めておくこと」がとても重要です。ここでは、地震や風水害などの災害が発生したときに、ママやパパが迷わず動けるように、具体的な行動手順とポイントを整理します。

3.1 揺れを感じたらすぐに行動

強い揺れを感じたとき、まず考えたいのは「逃げる」ことではなく、乳児と自分の頭と体を守ることです。急いで移動しようとすると、転倒や落下物によるけがにつながるため、揺れがおさまるまでは安全確保を最優先にします。

また、スマートフォンの緊急地震速報が鳴ったときも、数秒〜十数秒という短い時間の中で、乳児を抱き寄せて頭を守る動作をするだけでも、けがのリスクを減らすことができます。詳しい地震の発生状況や津波の有無は、気象庁の公式サイトや自治体の防災アプリなどで確認しましょう。

状況ごとの基本行動は、次のように整理できます。

場面 とるべき行動 乳児への配慮ポイント
自宅にいるとき

揺れを感じたら、テーブルの下や柱の近くなど比較的安全な場所に移動し、落下物から頭を守ります。揺れが強いときは無理に移動せず、その場でしゃがみこんで頭を守ります。

乳児をしっかり抱き寄せ、片腕または体全体で頭と首を守るようにします。ベビーベッドに寝ている場合は、倒れそうな家具や窓から遠い側に寝かせ直し、布団やクッションで頭を覆うと安心です。

外出中(屋内施設)

落下物やガラスから離れ、柱や壁際など比較的安全な場所で身を低くします。エスカレーターや階段にいる場合は転倒防止を優先し、無理に走らないようにします。

乳児を抱っこしている場合は、体をかがめて乳児の頭を自分の胸に引き寄せる姿勢を心がけます。周囲の人に助けを求めることも重要です。

屋外にいるとき

ブロック塀、自動販売機、ガラス張りの建物、電柱などから離れ、できるだけひらけた場所に移動します。揺れが続く間はしゃがんで頭を守ります。

ベビーカー使用時は急に押して走らず、その場でストッパーをかけて乳児を覆う姿勢をとるか、余裕があれば抱き上げて安全な場所へゆっくり移動します。

車の中にいるとき

急ブレーキは避け、ゆっくり減速して道路左側に停車し、エンジンを切ります。カーラジオや交通情報で状況を確認します。

チャイルドシートのベルトが緩んでいないかを短時間で確認しつつ、そのまま座らせておくのが安全です。揺れが収まり、周囲の状況が安全と判断できるまでは、車外に出るのは避けます。

火の元については、強い揺れの最中に無理に消そうとするとけがの原因になります。揺れが収まってから、ガス栓やコンロのスイッチを切るようにし、ガス漏れのにおいがするときはすぐに窓を開け、火気を一切使わないようにします。

また、津波や土砂災害の危険がある地域では、揺れが収まった直後から「早めの避難」を意識することが大切です。避難情報の出し方や警戒レベルの考え方は、内閣府 防災情報で確認できます。

3.2 安全な場所への避難方法

揺れが収まり、建物の倒壊や火災の危険がある、津波・浸水・土砂崩れの恐れがあるなど、「このままここにいるのは危険」と判断した場合は、乳児を連れて速やかに避難します。避難の際には、「何を持って行くか」よりも「いかに安全に移動するか」が最優先です。

自治体からの避難指示・避難情報が出ているときは、それに従って行動します。スマートフォンの防災アプリやテレビ、ラジオなどで最新情報を確認し、危険な方向には絶対に近づかないようにしましょう。

3.2.1 抱っこ紐やベビーカーの活用

乳児と避難するとき、移動手段として検討したいのが抱っこ紐やベビーカーです。それぞれメリットと注意点があるため、状況に応じて使い分けます。

移動手段 メリット 注意点・向かない場面
抱っこ紐(前抱き・おんぶ)

両手が自由になるため、転倒しそうなときにとっさに体を支えたり、荷物を最小限だけ持ったりできます。階段や段差、狭い通路でも移動しやすく、人混みの中でも体に密着させて守れます。

抱っこ紐の装着が緩いと、転倒時に乳児が落下する危険があります。避難の前に必ずベルトやバックルの緩みを確認し、長時間の避難ではママ・パパの体力消耗にも注意が必要です。

ベビーカー

荷物を下カゴに入れられるため、乳児用品や防災グッズをある程度まとめて運べます。舗装された道路で、長距離の移動が必要な場合には役立つことがあります。

瓦礫や段差の多い道、階段、ぬかるみや冠水した場所では動かしにくく、転倒や車輪のはまり込みなどのリスクがあります。混雑した避難路では他の人の妨げになることもあるため、状況によっては使用を諦める判断も必要です。

スリング・抱き布

コンパクトで持ち運びやすく、密着性が高いので乳児が落ち着きやすい場合があります。抱っこ紐が苦手な乳児にも使えることがあります。

慣れていないと正しく装着できず、窒息や落下の危険があります。避難時に初めて使うのではなく、日頃から練習しておくことが前提です。

避難はできるだけ大人1人につき乳児1人を目安にし、荷物は最低限に絞ります。両親や家族が一緒に避難できる場合は、「誰が乳児を抱っこするか」「誰が荷物を持つか」など役割分担をあらかじめ決めておくと、混乱の中でも動きやすくなります。

エレベーターは停電や閉じ込めの危険があるため、地震直後の使用は避け、階段を使うことが基本です。もしすでにエレベーター内にいた場合は、すべての階のボタンを押し、止まった階ですぐに降りましょう。

3.2.2 避難経路の確認と危険箇所

いざ避難しようとしたとき、「どの道を通るか」「どこに向かうか」が決まっていないと、迷ってしまい行動が遅れてしまいます。普段から避難所や一時集合場所を確認しておくとともに、災害発生時には「危険な道を避ける」意識を徹底することが重要です。

避難時に避けたい主な危険箇所は次のとおりです。

  • 古いブロック塀や石垣、倒れそうな塀のそば

  • 大きなガラス窓や看板の真下、軒先

  • 電柱や街路樹、自動販売機など、倒れる可能性のあるものの近く

  • 崖や急斜面の下、土砂災害警戒区域とされている場所

  • 川沿いや海岸近く、津波や増水・氾濫の危険がある場所

避難経路は一つだけでなく、「第一候補」「別ルート」「さらに遠回りでも安全なルート」と複数イメージしておくと、道が塞がれている場合にも対応しやすくなります。自治体が配布しているハザードマップや防災マップを活用し、自宅や保育園、実家などそれぞれの場所からの経路を家族で共有しておきましょう。

3.3 避難所での乳児ケアのポイント

避難所では、慣れない環境や多くの人との共同生活により、乳児も保護者も大きなストレスを抱えやすくなります。感染症や脱水、低体温などの健康リスクにも注意が必要です。ここでは、避難所で特に重要になる乳児ケアのポイントを分野別に解説します。

3.3.1 授乳やミルクの提供

避難所生活では水やお湯が限られ、哺乳瓶の洗浄・消毒も難しくなります。母乳育児中のママは、できる範囲で授乳を続けることで、乳児の栄養と安心の両方を確保できます。ただし、ママ自身も疲労やストレスで体調を崩しやすいため、周囲のサポートを受けながら無理のないペースで授乳することが大切です。

ミルク育児の場合は、粉ミルク・液体ミルクいずれにしても、清潔な水やお湯の確保がポイントになります。避難所によっては、授乳やミルク用のお湯が提供される場合もありますので、到着した際に職員やボランティアに相談しましょう。

  • 哺乳瓶が十分に洗えない場合は、使い捨て哺乳瓶や紙コップを使った授乳方法が選択肢になることがあります。

  • 液体ミルクは水やお湯が少ない状況で便利ですが、保存方法や使用期限を必ず確認し、適切に保管します。

  • 授乳スペースが設けられている避難所では、遠慮せず利用し、ママと乳児のプライバシーと安心を確保しましょう。

授乳やミルクに関する基本的な考え方は、厚生労働省や専門学会が発信している情報が参考になります。最新の方針や留意点は、厚生労働省の公式サイトなどで確認できます。

3.3.2 おむつ交換と手洗い

避難所ではトイレが混雑したり、手洗い場が限られていたりするため、おむつ交換の場所やタイミングにも工夫が必要です。乳児の清潔を保つことは、肌トラブルや感染症を防ぐうえで非常に重要です。

  • おむつ交換は、指定されたスペースや人の出入りが少ない場所で行い、使用済みおむつはビニール袋に二重に入れて臭いと衛生面に配慮します。

  • 石けんでの手洗いが難しい場合は、アルコール消毒液や除菌シートを活用し、交換の前後にできる限り手指の清潔を保ちます。

  • おしりふきが不足してきた場合には、やわらかい布をぬるま湯で湿らせて代用するなど、肌への刺激が少ない方法を検討します。

  • おむつかぶれを防ぐために、おしりをこすりすぎないようにし、可能なときは短時間でもおむつをはずして乾燥させる時間を作るとよいでしょう。

3.3.3 離乳食とアレルギー対応

離乳食が始まっている乳児の場合、避難所での食事は大きな心配事のひとつです。配給される食事は大人向けで味付けが濃かったり、固かったりすることが多く、月齢や発達段階に合った形状・味付けに調整する工夫が必要になります。

  • 大人用のごはんややわらかいおかずを少量取り分け、水や湯冷ましで薄めたり、つぶしたりしてから乳児に与えます。

  • レトルトのベビーフードが配布される場合もあるため、避難所の職員に乳児がいることを伝え、必要に応じて相談しましょう。

  • 食物アレルギーがある場合は、避難所の受付時に必ず伝え、配給される食品の原材料表示を確認してから食べさせます。アレルギー専用食品を持参しているときは、無くなりそうなタイミングで早めに相談します。

新しい食材をこのタイミングで初めて試すのは、アレルギー反応に気づきにくく危険なことがあります。できるだけ、乳児がこれまでに食べ慣れている食材やベビーフードを中心に与えるようにしましょう。

3.3.4 乳児の体調管理と健康観察

避難所の生活環境は、気温の変化や騒音、照明、プライバシーの不足など、乳児にとって負担が大きくなりがちです。こまめな健康観察と、少しでも「いつもと違う」と感じたときに早めに相談する姿勢が大切です。

チェックしたいポイント 具体的な観察の目安 早めに相談したいサイン
体温・発熱

可能であれば1日1〜2回、平熱と比べて大きな変化がないかを確認します。触って熱いと感じたときは、実際に体温を計測できると安心です。

高い熱が続く、ぐったりしている、呼吸が苦しそうなときは、避難所の保健師や看護師、小児科医にすぐ相談します。

水分摂取とおしっこの回数

授乳やミルク、湯冷ましなどがいつもどおり飲めているか、おしっこの回数や色に変化がないかを見ます。

おしっこの回数が明らかに減っている、尿の色が濃くて少ない、唇や口の中が乾いているなどのサインがあるときは、脱水の可能性があります。

機嫌・泣き方

いつもよりぐずりが多い、泣き方が弱々しい、反応が鈍いなど、普段の様子と比べて変化がないか注意します。

あやしても泣き止まない、逆にほとんど泣かず反応が乏しいときは、体調不良や強いストレスが背景にある場合があります。

皮膚の状態

発疹や湿疹、おむつかぶれの悪化、虫刺されなどがないかをこまめに確認します。

全身に広がる発疹がある、かゆみや痛みで眠れない、膿をもっているなどの場合は、医療者に相談が必要です。

避難所には、自治体の保健師や医師、看護師、助産師などが巡回していることがあります。「このくらいで相談していいのかな」と迷う段階で早めに声をかけることが、乳児の重症化を防ぐことにつながります。心配な症状があるときは、遠慮せず相談しましょう。

また、避難所生活での乳児や子どもの心のケアについては、小児科や専門機関も情報を発信しています。たとえば、日本小児科学会の公式サイト(日本小児科学会)では、子どもの健康や災害時の対応に関する情報が提供されています。最新の内容を確認しつつ、乳児の心身の健康を守る参考にするとよいでしょう。

4. ステップ3 日常で実践する防災 乳児対策

乳児との防災は、一度グッズをそろえて終わりではなく、日常の暮らしの中で「準備・確認・更新」をくり返すことが重要です。成長の早い乳児は、数か月ごとに必要なサイズやケアが変わるため、家族で防災計画を共有し、地域の支援体制を知り、実際に体を動かして訓練しながら、常に最新の状態に保つことが求められます。

この章では、家族全員が同じイメージを持って行動できるようにする「家族会議」、自治体の防災マップやハザードマップを活用した「地域の避難計画づくり」、自治体や保育園・幼稚園の「防災訓練の活用」、そして災害時に欠かせない「母子手帳・医療情報の携帯方法」について、具体的に解説します。

4.1 家族会議で防災計画を共有

乳児のいる家庭では、災害時に「誰が赤ちゃんを抱っこするか」「上の子どもを誰が誘導するか」「どの避難所に向かうか」を、事前に家族で話し合い、役割分担を決めておくことが不可欠です。実際の地震や台風、豪雨・土砂災害などの場面では、落ち着いてから相談する余裕はありません。日頃から家族会議を開き、状況を具体的にイメージしながら行動をすり合わせておきましょう。

家族会議では、次のようなポイントを話し合います。

  • 地震・台風・豪雨・火災など、災害の種類ごとにどう動くか
  • 平日昼間(保護者が別々の場所にいる時間帯)と夜間・休日での行動の違い
  • 誰が乳児を抱っこ紐で抱えて避難するか、ベビーカーはどの状況で使わないか
  • おむつ・ミルク・母子手帳・お薬手帳など、最低限持ち出すものは何か
  • 連絡が取りにくいときの安否確認方法と集合場所

安否確認方法としては、NTTの災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板、スマートフォンの防災アプリ、家族でのチャットグループなど、複数の手段をあらかじめ決めておくと安心です。固定電話・携帯電話それぞれで171の使い方を実際に試し、利用手順をメモして非常持ち出し袋に入れておくと、いざという時に慌てません。

また、妊娠中の方や授乳中のママがいる場合は、体調を最優先にした役割分担が必要です。例えば「妊婦さんは乳児を抱っこしない」「重い荷物は体力に余裕のある家族が担当する」など、無理のない分担を考えておきましょう。

家族会議の内容は、次のような表にまとめておくと、誰でも一目で確認できます。

家族 主な役割(平常時) 主な役割(災害時) 特に意識したいポイント
乳児の授乳・ミルク、おむつ交換、体調管理 乳児を抱っこ紐で抱える/授乳スペースの確保 産後の体調や持病を優先し、無理な移動や重い荷物を避ける
防災グッズの点検・補充、車や自宅設備の確認 避難経路の確保、非常持ち出し袋の運搬、上の子の誘導 周囲の危険箇所(ガラス・倒れやすい家具)を確認しつつ先導する
祖父母 日中の見守りや留守番、地域の情報収集 乳児のあやし・見守り、避難所での場所取りや受付手続き 足元の安全を確保し、階段や段差の少ない避難ルートを優先する
上の子(幼児~学童) 自分の持ち物の準備、簡単なお手伝い 自分用リュックの持参、乳児に近づく危険物を片づける 「お父さん(お母さん)から離れない」「勝手に戻らない」などルールを共有

表を作ったら冷蔵庫や玄関近くなど、家族全員がいつでも見える場所に貼っておき、乳児の成長や家族構成の変化に合わせて更新します。半年に一度を目安に、非常持ち出し袋の中身の見直しと合わせて家族会議を行うと、無理なく継続しやすくなります。

4.2 地域の避難所と支援体制を知る

「どこに逃げるか」「どの避難所が乳児連れに適しているか」を、災害が起こる前に把握しておくことは、乳児の命を守るための大きな備えです。自治体が配布している防災マップやハザードマップを確認し、自宅や保育園、祖父母宅など、乳児が日常的に過ごす場所のリスクを確認しましょう。

内閣府の防災情報のページでは、全国の災害情報や各種マニュアルが紹介されています。また、自治体の公式サイトや防災アプリでは、地域ごとの指定避難所や一時避難場所、津波避難ビルなどが掲載されています。東京都の場合は、東京都防災ホームページから、地域の防災マップや避難先情報を確認できます。

乳児との避難にあたっては、次の点をあらかじめチェックしておきましょう。

  • 最寄りの指定避難所と、そこに至るまでの安全な避難経路(夜間や雨天時も想定)
  • 津波や土砂災害、河川氾濫のリスクがある場合、高台や安全な避難ビルの位置
  • 避難所に授乳室やおむつ交換スペースが用意される予定があるかどうか
  • ミルク用の飲用水やお湯、離乳食の提供が見込めるか、アレルギー対応食の有無
  • 乳幼児や妊婦など、災害時要配慮者向けの専用スペースや支援制度の有無

これらは自治体によって対応が異なります。事前に役所の防災担当課や子育て支援窓口へ問い合わせ、「乳幼児連れ家族に対して、どの避難所でどのような配慮がなされるか」を確認しておくと、避難先の優先順位を決めやすくなります。

また、地域で開催される防災講習会や育児支援センターのイベントでは、近隣に住む子育て家庭と知り合う機会もあります。顔見知りが増えると、災害時にお互いの状況を気にかけたり、ミルクやおむつを融通し合えたりと、心強い支えになります。

自宅内の避難だけでなく、外出先で被災する可能性も想定しておくことが大切です。ショッピングセンターや駅ビル、児童館など、よく訪れる場所についても、非常口・避難階段・災害時の一時集合場所を一度確認しておきましょう。

4.3 防災訓練で実践力を高める

防災訓練は、知識を「わかっている」状態から「動ける」状態に変えるために欠かせない機会です。自治体・小学校・保育園・職場・自治会などが実施する防災訓練には、乳児連れでも参加できる範囲で積極的に足を運び、実際に体を動かしてみることが重要です。

乳児との防災訓練では、次のような点を意識します。

  • 抱っこ紐やスリングを装着した状態で、階段の昇り降りや少し早歩きでの避難を試す
  • ベビーカーで避難できない場所(段差・砂利道・狭い通路)を実際に歩いて確認する
  • 暗い場所や停電を想定し、懐中電灯やヘッドライトを使いながら歩いてみる
  • 非常用持ち出し袋を実際に背負い、「重すぎないか」「両手が自由に使えるか」をチェックする
  • 乳児が泣いたりぐずったりした状態も想定し、あやしながら安全を確保する動作を練習する

訓練後は必ず、「うまくいったこと」「大変だったこと」「改善したい点」を家族で話し合い、防災グッズや避難行動に反映させましょう。例えば「非常持ち出し袋が重すぎたので、おむつの枚数を見直す」「両手を空けるために、リュック型に変更する」など、具体的な見直しにつながります。

防災訓練で確認したい主なポイントを、次の表に整理します。

訓練内容 チェックポイント 見直しにつながる例
避難ルートの歩行 段差・狭い通路・壊れやすいガラスなど危険箇所の有無 危険な地点を避ける別ルートを検討/家具の固定やガラス飛散防止フィルムの追加
非常持ち出し袋の携行 重さ・バランス・両手の自由度 不要な物の削減/乳児用と大人用でリュックを分ける/抱っこ紐との相性を確認
避難所での過ごし方 授乳・おむつ交換スペースの確保、周囲との距離感 授乳ケープや簡易パーテーション用のバスタオルを追加/敷物やブランケットを増やす
感染症対策 マスク着用、手洗い・消毒の動線、密集を避けられるか アルコール消毒液やウェットティッシュ、子ども用マスクの追加/人混みを避ける席の選び方を検討

新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどの流行時には、避難所でも三密(密集・密閉・密接)を避ける配慮が必要です。乳児はマスクが使用できないため、保護者が感染症対策を徹底し、人との距離や換気状況を意識して過ごすことが重要です。

自治体や日本赤十字社、日本小児科学会などが公開している災害時の子どものケアに関する資料も、訓練の前後に読んでおくと役立ちます。例えば、日本小児科学会の公式サイトでは、災害時の子どもの健康管理や心のケアに関する情報が掲載されています。

4.4 母子手帳と医療情報の携帯

乳児と避難する際、母子健康手帳(母子手帳)は命綱ともいえる重要な情報源です。予防接種歴、既往歴、アレルギー、発育の記録などは、災害時に初めて会う医師や看護師が乳児の状態を正しく把握し、適切な医療を提供するための貴重な情報になります。

災害時に確実に携帯できるよう、次のような工夫をしておきましょう。

  • 母子手帳を防水性のあるケースに入れ、非常持ち出し袋の取り出しやすい場所に保管する
  • 母子手帳の重要ページ(予防接種・既往歴・アレルギー欄など)をスマートフォンで撮影し、家族間で共有する
  • スマートフォンの紛失・盗難に備えて、ロック画面の安全性とバックアップ方法を確認しておく
  • お薬手帳や、かかりつけの小児科・産婦人科の連絡先も一緒にまとめておく

特にアレルギーや持病のある乳児の場合、「どの薬でアレルギーが出るのか」「何に対して食物アレルギーがあるのか」「日常的に服用している薬の名前と用量」などを、紙に書いておくと安心です。避難所や一時滞在先で配布される食事やおやつを口にする前に、必ず成分表示を確認し、少しでも不安がある場合は口にしないよう徹底しましょう。

また、次のような医療情報を1枚の紙にまとめて、母子手帳と一緒に携帯しておくと、非常時の対応がスムーズになります。

  • 乳児の氏名・生年月日・血液型(わかる範囲で)
  • 保護者の氏名・連絡先・住所
  • かかりつけ小児科・産婦人科の名称・電話番号・所在地
  • アレルギー情報(食物・薬剤・ラテックスなど)
  • 持病の有無と病名、日常的に服用している薬の情報

災害時には、保護者と乳児が別々の避難所に移動せざるを得ない状況が生じる可能性もゼロではありません。その際、母子手帳や医療情報カードが乳児と一緒にあれば、周囲の大人が適切な医療機関につなぎやすくなります。可能であれば、母子手帳のコピーや医療情報カードを2部用意し、ひとつは非常持ち出し袋に、もうひとつは普段持ち歩くバッグに入れておきましょう。

母子手帳や医療情報に加えて、避難生活が長期化した場合に備え、心のケアに関する情報も役立ちます。大きな揺れや避難所での生活は、乳児だけでなく保護者にも大きなストレスを与えます。保護者が少しでも安心できる情報源や相談窓口を事前に把握しておくことが、結果として乳児の安心にもつながります。自治体の子育て支援センターや保健センター、電話相談窓口などの連絡先も一緒にメモしておくと、いざという時に心強い味方になります。

5. 乳児とママの安心を守るために

災害そのものだけでなく、先の見えない不安や情報の多さは、乳児を抱えるママや家族の心に大きな負担をかけます。だからこそ、日頃から「どの情報を信頼するか」「不安を感じたときにどう気持ちを整えるか」を決めておくことが、乳児とママの安心を守る大切な防災 乳児対策になります。

5.1 災害時の情報収集と判断

災害時は、テレビ・ラジオ・インターネット・SNSなど、さまざまな情報が一度に入ってきます。乳児連れの避難では、一つひとつの情報に振り回されるのではなく、信頼できる情報源をあらかじめ絞り込み、そこで得た情報をもとに家族で冷静に判断することが重要です。

公的機関が発信する情報は、避難のタイミングや危険度の把握に欠かせません。たとえば、国の防災情報をまとめた内閣府「防災情報のページ」や、気象や警報を発表する気象庁の公式サイト、健康や子育てに関する情報を発信している厚生労働省の公式サイトなどは、災害時に役立つ代表的な情報源です。

一方で、SNSや個人のブログなどには、迅速な現地情報がある反面、誤った情報やデマも混じりやすいという特徴があります。乳児と一緒にいると行動の選択肢が限られるため、真偽不明な情報をうのみにして危険な方向へ移動してしまわないように、公的機関や自治体、信頼できる報道機関の情報を優先して確認することが大切です。

主な情報源と、その特徴や使う際の注意点を整理すると、次のようになります。

情報源 主な内容・強み 利用時のポイント
テレビ・ラジオ

被害状況や避難情報、気象情報などをまとめて確認しやすく、停電時でも電池式ラジオがあれば情報が得られます。

停電・通信障害に備えて、乾電池式や手回し式ラジオを非常持ち出し袋に入れておくと安心です。音量を下げ、乳児が驚かないよう配慮しながら聞きましょう。

自治体の防災情報

避難指示や避難所開設情報、給水所の場所など、生活に直結する地域限定の情報が得られます。

平常時から自治体の防災メールやアプリ、公式SNSを登録し、「避難情報は自治体発信を最優先する」と家族で決めておくと迷いが減ります。

インターネット・SNS

道路状況や避難所の混雑具合など、現地からのリアルタイムな情報が手に入りやすいという特徴があります。

投稿者が誰なのか、複数の情報源で共通している内容かを確認し、「公的情報で裏付けが取れない情報だけでは動かない」というルールを決めておきましょう。

近所の人・避難所の掲示

その場所ならではの危険箇所や、避難所のルール、配布物の有無など、細かな生活情報が得られます。

避難所では掲示板やアナウンスをこまめに確認し、わからないことは遠慮せず職員やボランティアに質問しましょう。

情報を集めたあとは、「どう動くか」を決める判断が必要です。乳児と一緒のときは、次のような点を意識して判断すると行動が整理しやすくなります。

  • 危険が高まる前の早めの避難を基本にする:乳児連れでは、夜間の移動や大雨・強風の中の移動は大きなリスクになります。避難指示が出る前でも、危険が予想される場合は、明るいうちに早めに移動することを検討します。

  • 「自宅にとどまるか」「避難所に行くか」を比較する:自宅の耐震性や浸水リスク、停電・断水の可能性、避難所までの距離などを踏まえ、どちらが乳児にとって安全かを家族で話し合っておきます。

  • 複数の情報を照らし合わせて行動を決める:ひとつの情報だけで判断せず、自治体の発表・気象情報・現地の様子を総合して考えるようにします。

  • 家族内で最終判断者を決める:夫婦や同居家族で、「避難の最終判断を誰が行うか」を決めておくと、迷いが生じたときにも行動を起こしやすくなります。

また、災害時には乳児の生活リズム(授乳・ミルク・おむつ替え・睡眠)を大きく崩さないことも重要です。情報収集や判断に追われて、ミルクや授乳の時間を極端に遅らせたり、長時間おむつを替えない状態が続いたりしないように、最低限のケアの時間は必ず確保することを意識しましょう。

5.2 心の健康を保つ工夫

大きな揺れや避難生活、慣れない環境は、大人だけでなく乳児の心にも影響を与えます。言葉で不安を伝えられない乳児は、泣く・ぐずる・眠れない・ミルクの飲みが悪いなどの変化となって表れることがあります。ママ自身も、夜になると不安が強くなる、涙が出る、イライラしやすくなるなど、心と身体にさまざまな反応が出るかもしれません。

こうした反応の多くは、異常ではなく「非常時のごく自然なストレス反応」であることを知っておくことは、ママの心を守る第一歩です。そのうえで、乳児とママの心の健康を守るためにできる工夫を、日常の延長で取り入れていきましょう。

乳児とママ、そして家族全体の心のケアのポイントは、次のように整理できます。

対象 具体的なケアの方法 意識したいポイント
乳児
  • 抱っこやおんぶ、スキンシップを増やし、身体のぬくもりと揺れで安心感を与える。

  • 可能な範囲で、授乳・ミルク・おむつ替え・睡眠のタイミングをいつも通りに保つ。

  • お気に入りのタオルやおもちゃ、絵本など、乳児が安心できる「いつもの物」をそばに置く。

大きな環境の変化の中で、「いつもと同じ」要素を少しでも増やしてあげることで、乳児は落ち着きやすくなります。ぐずりが増えても「怖かったんだね」と受け止め、責めたり焦ったりしないようにしましょう。

ママ
  • 完璧を目指さず「生き延びること・乳児の安全と最低限のケアを優先する」と割り切る。

  • 他のママや家族、避難所の職員など、誰かひとりでも安心して話せる相手を見つけて気持ちを言葉にする。

  • 深呼吸やストレッチなど、数分でできるリラックス方法を決めておき、イライラや不安が強まったときに実行する。

「不安になってはいけない」「泣いてはいけない」と自分を責めず、「不安なのは当たり前」と気持ちを認めることが、心の回復につながります。必要に応じて、保健センターや小児科、産婦人科など専門職の相談窓口を利用することも大切です。

家族全体
  • 簡単なゲームや手遊び歌、読み聞かせなど、短時間でもみんなで笑顔になれる時間を意識してつくる。

  • 「今日はここまでできたね」と、できていること・乗り越えたことを家族で言葉にして確認し合う。

  • きょうだいがいる場合は、乳児の世話を「お手伝い」として一部お願いし、役割と達成感を持てるようにする。

大人が交代で休憩をとり、誰かひとりに負担が集中しないようにすることが、結果的に乳児の安全と安心を守ることにつながります。家族で「つらい」「疲れた」と言い合える雰囲気を大切にしましょう。

避難所や親戚宅など、いつもと違う場所での生活が長引くと、心身の疲れは少しずつ蓄積していきます。そのため、「寝られるときに寝る」「食べられるものを食べる」「誰かに手伝ってもらえることは素直に頼る」といった、シンプルで現実的なセルフケアを続けることが大切です。

また、テレビやスマートフォンから流れる被害映像を長時間見続けると、不安や恐怖が強まりやすくなります。特に乳児のそばでは、必要な情報の確認が終わったら画面を閉じ、目の前の「今ここ」に意識を戻して、抱っこや語りかけなどの穏やかな時間を意識してつくるようにしましょう。

災害が起きてからしばらく時間が経ったあとに、不安や落ち込み、眠れない日が続くこともあります。そのときは、「もう落ち着いたはずなのに弱い自分だ」と責める必要はありません。むしろ、心が危険な体験をゆっくり処理しようとしているサインでもあります。少しでも「つらい」「おかしいな」と感じたら、自分だけで抱え込まず、家族や周囲の人、自治体の相談窓口、医療機関などに早めに相談し、乳児とママの安心を守る一歩を踏み出しましょう。

6. まとめ

乳児と過ごす家庭の防災対策で最も重要なのは、「乳児は自分で身を守れない」という前提に立ち、大人が先回りして準備と判断をしておくことです。災害時は授乳やおむつ交換ひとつとっても普段通りにはいかないため、平常時から具体的な備えと行動計画を持つことが、赤ちゃんの命と健康を守る近道になります。

まず家庭での防災準備としては、乳児専用の非常持ち出し袋を用意し、ミルク・哺乳瓶・おむつ・おしりふき・着替え・体温調節グッズ・薬・衛生用品・お気に入りのおもちゃや絵本などを一式そろえておくことが結論として大切です。特にミルクやおむつは代替がききにくく、災害直後には入手しづらいため、平時から多めにストックしながら使い回す「ローリングストック」を習慣にしておくと安心です。

自宅の備蓄では、赤ちゃんが飲める水とベビーフード、停電時に使えるライトや乾電池、暖房・防寒グッズ、簡易トイレとゴミ袋などを家族の人数と乳児の月齢に合わせて準備しておくことが重要です。理由として、乳児は脱水や体温変化の影響を受けやすく、また衛生状態の悪化がすぐに体調不良につながるため、「水・食事・清潔・保温」を切らさないことが防災の核心になります。

災害発生時の行動計画では、「揺れを感じたらすぐに乳児の頭と体を守る」「事前に決めた安全な場所へ避難する」という流れを家族で共有しておくことが重要です。抱っこ紐は両手が空き、階段や段差でも動きやすいため、避難時の基本装備として結論として優先的に準備しておきたいアイテムです。一方で、ベビーカーは状況によっては避難の妨げになることもあるため、自宅周辺の避難経路や段差・狭い道などの危険箇所を事前に歩いて確認し、「どの場面で何を使うか」を決めておくことが欠かせません。

避難所での乳児ケアでは、授乳やミルク、おむつ交換、離乳食、アレルギー対応、体調管理といった日常的なお世話を、限られたスペースと物資の中で続ける必要があります。そのため、母子手帳やお薬手帳、アレルギー情報をすぐに提示できるようにまとめて持ち歩き、周囲の人や自治体職員、保健師などに早めに相談することが、結果としてより適切な支援につながります。

日常的な防災対策としては、家族会議で避難場所や連絡方法を話し合い、地域の指定避難所と支援体制を確認し、防災訓練に参加して実際の動きをイメージしておくことが有効です。特に、乳児連れでの移動や避難所での過ごし方は、頭で理解しているだけではうまくいかないことが多いため、抱っこ紐をつけて歩く、荷物を背負って階段を上り下りするなど、具体的な練習をしておくことが、いざという時の行動力を高めます。

また、災害時は正確な情報を得ることが不安を減らす鍵になります。テレビやラジオ、防災アプリ、自治体の防災無線や公式サイトなど、公的機関の発信を優先して確認し、うわさや不確かな情報に振り回されないようにしましょう。特に乳児を抱える場合は、「どこに避難するか」「どの支援を受けられるか」といった情報が判断の根拠になるため、平常時から情報源を決めておくことが重要です。

最後に、ママやパパ自身の心の健康を守ることも、乳児の安心につながる大切な防災対策です。緊張が続く時期には、深呼吸をする、家族同士で気持ちを話す、周囲の人や支援者に頼るなど、無理をしすぎない工夫を意識して取り入れましょう。「完璧な準備」を目指すのではなく、「できることから少しずつ備える」ことが、結果として家族全員のいのちと心を守る最善の防災対策となります。

     

ナンバーグループでは企業・自治体向けの備蓄導入をサポートしています。

ECサイトを見る 商品カタログはこちら

関連記事

TOP